核酸研究・・・能力・脳力
核酸は認知症を防ぎます
日本では65歳以上の老人の約5%、80歳以上の25%が認知症にかかっていて、21世紀には約150万人もの老人が認知になってしまうという予想がされています。というのも、人間の細胞は皮膚でも髪の毛でもほとんど新陳代謝をしますが、心臓の心筋細胞、女性の卵細胞、脳細胞は新陳代謝をしません。健康な人でも歳をとると共に記憶力が徐々に低下して、物忘れをすることがありますが、その主な原因は老化による脳細胞の減少や脳血流の低下によるものです。しかし、核酸には神経成長因子(樹状突起を伸ばし、記憶の回路をつなぐ)としての働きがあり、認知症の改善と学習記憶力の向上に効果的です。
認知症は、脳の血流が悪くなる脳血管障害性と脳細胞の遺伝子損傷に起因するアルツハイマー型に大別されます。このほか、アルコール中毒症、脳梗塞などの後遺症によるものなどもあります。日本人は全体の約60%が脳血管性、アルツハイマー型は10数%、混合型とその他がそれぞれ10数%です。アルツハイマー型は脳内で異常タンパク質野蓄積が起こっているのが特徴です。
ハーバード大学のマロッタ博士(現マサチューセッツ州ベルモントのマクリーン病院)らの研究によると、アルツハイマー型はDNA遺伝子情報の損傷による可能性が高いとし、アルツハイマー病患者の脳の中では、RNAとタンパク質合成の著しい減少が見られるといいます。RNAはタンパク質合成の役割を終えると酵素によって分解されるので、この学説からすると、アルツハイマー型の場合脳内では活発なRNAの合成が行われる必要があります。
また、脳血管障害性の動脈硬化が原因で記憶力が減退した患者にRNAを投与した研究のデータを見ると、RNAが効果のあることが分かります。
DNAやRNAの成分であるアデノシンは末梢神経を拡張し、血流をよくするので脳細胞に栄養が行き渡り活性化するとういうわけです。
核酸は記憶力を高めます
核酸は、脳内の隅々まで栄養を行き渡らせるので、学習記憶能力の向上にも効果があります。
ネズミを使った実験で、ネズミの脳内にRNA合成阻害剤を注射して学習させると一見正常に行動できますが、5時間もするとその学習内容は忘れられてしまします。一方RNAの成分であるアデノシンを同時投与すると記憶障害はみられません。
これは、RNAは記憶の保持に必要であることを示しています。
又、琉球大学の山本教授の実験は、核酸成分の入っていない餌で育てたネズミと核酸成分を加えた餌で育てたネズミを使ったものです。 実験の内容は2つの檻を用意して下に小さな穴を作って行き来できるようにします。部屋を真っ黒にして、ネズミを片方の部屋に入れて、愛とアップすると眩しさでネズミは暗いもう片方の部屋に逃げ込みます。この片方の部屋に電気を通しておくと電気ショックでびっくりします。この電気ショックを経験させておくと、核酸成分をとったネズミは、ライトアップしてもとなりの部屋へ逃げなくなります。(第33回日本外科 代謝栄養学会での発表)
このことは、核酸成分の入っていない餌で育てたネズミは学習記憶力が弱く、核酸成分を添加した餌で育てたネズミは圧倒的に学習記憶力が高いという結果を示しています。
動脈硬化による記憶力減退患者の条件反射試験結果(RNAの効果)
1979年キャメロン・ボーリング
3ヶ月間RNA投与
1ヶ月目 3g/日、2ヶ月目 6g/日、
3ヶ月目 9g/日
O.R. : 音がした方向に反応を示す反射神経の改善75%
S.C. : 音などの刺激に対して反応する速度の改善44%
R.C. :音などの刺激に対して注意を保つ脳力の改善100%が見られた。