女性は何歳まで卵子を製造するの?
ご存じない方が多いようです・・・
男性と女性の違いの一つが「子孫を残すための卵子と精子の製造期間」です。
男性は死亡する直前まで新しい精子を造り続けます。
だからと言って誰もが80歳になっても「妊孕能」がある精子を造り続けるとはいかないようです。
50歳代を過ぎると、一度の射精で射出される精子数が減少しますし、運動能が高くない精子が増えてくるようです(卵子までたどり着けない)。
10~20歳台の健康な男性の場合、毎日約7000万個の精子を製造し、一度の射精で2~2.5億個程度の精子を射出しますが、卵子に到着できるのは僅か3,000個程度と言われています。それ以外は女性の身体が「異物侵入」を察知し「免疫力」によって破壊されてしまいます。
射精されない精子は10日程度で寿命を迎えます。
相当数の精子と運動能力の高い精子でないと妊娠の可能性は低くなります。
高齢出産は流産・奇形児が多くなる?
高齢出産が問題視されるのは胎児が一生治ることが望めない「染色体異常」や「遺伝子異常」で発生する「異常児」「奇形児」などが激増するからなのです。ダウン症候群とは、21番目の染色体が通常よりも1本多く3本ある状態のことです。
全身の細胞に染色体が1本余計にある状態ですから「治る」ことはありません。
42歳以上の高齢出産によって生まれてくる赤ちゃんがダウン症になる確率は、1/64*以上です。
もちろん42歳以上ということで年齢を重ねていくうちに
43歳 → 1/50*
44歳 → 1/38*
45歳 → 1/30*
46歳 → 1/23*
47歳 → 1/18*
48歳 → 1/14*
49歳 → 1/11*
とどんどん上がっていくため、高齢出産は避けた方が良いのです。
どうして、加齢と共に異常児が増え続けるの?
以下の表を見て、「ウソ~~」と思う方がほとんどです。女性の体内で「卵子」が製造されるのは、何と「胎生6月」で終了しているんですね。
「胎生」は聞き慣れない言葉ですね。
母親の体内にいる「妊娠6ケ月」の段階が最高数で約700万個。
その後、製造しませんから減るだけです。
では何故、減るのでしょう?
さまざまな要因があります。
病気、ストレス、活性酸素、ダイエット、過食、農薬、食品添加物、薬、アルコール、煙草、大気の汚染物質、紫外線などによる影響を受けて「卵子が死んでいく」です。
そのために、「出生」の時点ですでに「200万個」まで減少しています。
その後は減るばかりなんです。
死んでしまった卵子は排卵されませんから良いのですが、生き残った卵子が問題なのです。
死んではいないものの「卵子の遺伝子が傷ついた不良卵子」が増えて行くのです。
そうです!
この遺伝子が傷ついた不良卵子が先天性疾患の赤ちゃんを造るのです。
一方、不良精子の場合、女性の免疫に立ち向かうだけの力がなく、運動能も低いので卵子に到着できないと言われています。
卵子の中に格納されているのが「核酸で作られた母方の遺伝情報、人間の設計図」です。
何十年間も「体内に保管」していることによって、傷つき、死んでいくのです。
死んで消えてしまった卵子は受精しませんから問題はないのですが、「傷ついた遺伝子が生きながらえている卵子」が受精すると「傷の位置、場所」によって様々な疾患が発生する可能性が高まります。